流星/コブクロ 歌詞解釈勝手に 前半戦
ちょっと前に、コンビニのお姉さんについての記事を書きましたが、書いている間になぜかコブクロの流星が想起させられたので、今回はこの楽曲の歌詞を勝手に解釈します。
注意事項として、僕は音楽に関しては目を見張る程の素人であることを、改めて念頭に置いちゃってください。
今回の楽曲
コブクロの「流星」。ご存じの方も多いと思います。
リリースされたのは2010年。もう約9年ほど前の歌になります。竹野内豊主演のドラマ「流れ星」の主題歌ですね。ちなみにこのドラマは一ミリも見たことありません。
個人的にコブクロは大好きなので、コブクロの魅力について語るのはまた別の機会にしたいと思います。
「流星」、名曲ですね。
サビがいいですよね。
小渕さん曰く、「ながれてゆくよ~~~」のロングトーンは流れ星を想起させたいから、なんだそうです。
伝わってるで小渕!
勝手に解釈
全体として
「流星」ですが、前回の「Pretender」同様にこれもラブソングと見て問題ないと思います。
主人公は男性。愛する女性がいる男性でしょう。
二人の愛を、「宇宙」にたとえて歌っています。
この歌はメロディも非常に良く、なんかよく分かんない楽器のシャラシャラシャラ~からのピアノイントロを皮切りに、素敵な世界観が展開されていきます。
こういうロマンチックで華麗な歌を、あの太い声で歌いこなせる黒田さんはさすがって感じですね。
伝わってるで黒田!
Aメロ
早速、1番のAメロから。
真冬の海辺に映った 白く透明な月が
海月に見えた不思議な夜でした
小渕さんパートですね。結構な低音が続きます。
舞台は海辺で、季節は冬です。そして、空には月が出ています。
最初の一行で、一気に世界観が伝わってきますね。
早速気になるところがあります。
「真冬の海辺に映った」という表現。
「海」ではなく、「海辺」なんですね。
海辺って、海のほとりのことでしょうから、すごい浅いところなんですね。そこに「白く透明な月」が映ってます。
主人公は、「海」にはおらず、あくまで「海辺」にいます。
細かいところですが、こういう細かい描写に僕は敏感です。
そんな「月」を、「海月」と例えます。
「海月」と書いて「クラゲ」と読みます。
上手いですね。「海の月」を「海月(クラゲ)」に例えています。さらに「月」の白さと透明さも、クラゲの特徴と上手く一致していますよね。
更に更に、この「月」を「クラゲ」に例えることで、月は「満月」であると簡単に想像がつきます。俳句とか短歌のような表現に近しいモノを感じました。
冬の満月の位置は高いらしいですから、「海辺(=海の浅いところ)」にも映るほど、その日の「満月」は高く、「白く透明な海月(クラゲ)」のようだったということでしょう。
その日の夜を、「不思議な夜でした」と歌います。
「でした」という言葉選びのお陰で、主人公視点が強調されていますね。こういう細かい言葉選びも流石と言ったところですかね。
このAメロ、コブクロの楽曲のAメロの中でもかなり好きです。
こうして最初は実際に体感した不思議な夜を歌います。そしてBメロから、舞台は夜→宇宙へと移行します。
Bメロ
何度引き裂かれても 遠ざかっても繋がったままの
二人を包む 瞼の奥の宇宙
Bメロです。ここも小渕さんの繊細な声で歌われます。
「何度引き裂かれても 遠ざかっても」とは、二人の関係性を表しているのでしょう。
愛する二人、喧嘩も絶えないでしょう。顔も見たくない日もあるんだと思います。
でも、何があっても「繋がったままの」二人の関係性です。
それを、まるで「宇宙」のようだと歌っています。
「宇宙」には終わりがないとされていますし、例えば地球から何億光年も離れた小さな星があったとしても、全ては「宇宙」の中で一つに繋がっています。
二人の関係性・愛を、広大な「宇宙」に例えているんですね。
ただ、その宇宙というのは「瞼の奥」にあるとも歌っています。
目を閉じると、視界は真っ暗になります。そう、まるで「宇宙」のようです。
僕も子供の頃、寝れない時は枕に顔を埋めて視界を暗くし、宇宙を想起させていました。嘘じゃないです。
ただ真っ暗になるんじゃなく、細かい点々が浮かび上がるんですよね。だからこの表現は、とってもよく分かります。
「何度引き裂かれても 遠ざかって」、お互いが目を瞑っていてもその「瞼の奥」に広がる「宇宙」は「二人を包む」んだよ。ってことです。
壮大です。
そしてBメロ終わりで、バンバンとドラムの音が入り、黒田さんの声でサビに突入します。
生で聴くと、鳥肌もんです。
サビ
星屑の中 鏤められた 心が二つ
愛の闇を駆け抜けてく 想い 流星になり
流れてゆくよ 君のそばまで 消える前に
僕たちは同じ星座だと信じて
圧巻のサビです。
この歌のサビ、全体として言葉の区切りと歌の区切りがしっかりハマってる感じがして聴いていて心地良いんですよね。
「星屑の中 鏤められた 心が二つ」
うーん、この名言。
「鏤(ちりば)める」とは、「散らしてはめ込む」という意味があります。僕もこの歌を聞いたときに初めて知った言葉で、当時辞書で引いたのを覚えています。
「散らす」とは違うんですね。「散らして”はめ込む”」というのがポイント。
「宇宙」のような愛に存在する「星屑」。これはそのままの意味もあるでしょうが、二人の関係性が生んだ様々な感情とか思い出とか、それらが生んだ出来事とか、色々なモノが混ざった「星屑」だと考えました。
そんな中、「心が二つ」、鏤められます。これは主人公の男性と相手の女性の心でしょう。
「愛の闇を駆け抜けてく 想い 流星になり 流れてゆくよ 君のそばまで 消える前に」
「愛の闇」=「宇宙」ですね。「闇」って一見するとネガティブなワードですけど、それを「愛の闇」と表現することで、なんだかネガティブな印象がなくなりますね。これが愛の力です。
昨日放送してた某ドラマの最終回でも「愛」を謳ってましたね…
「愛の闇(=宇宙)」を駆け抜ける「想い」は「流星になり 流れて」いきます。
流れ星って一瞬ですよね。僕は見たこと無いんで正直あんま分かんないんですけど、まあ一瞬でしょう。
そのスピードたるやって感じです。「駆け抜ける」という表現が流れ星のスピードを上手く表現しています。
「愛の闇」を「駆け抜けてく」くらいのスピードで、迷いなく、真っ直ぐに「君のそばまで」僕の想いは向かっていくよと歌っています。
それも、「消える前に」。
普通の流れ星は一瞬で消えてしまうけど、僕の想い、二つの心のうちの片方は、真っ直ぐに君のそばまで、消えることなく向かっていくよと言って、愛を歌っています。
「君の」とあるので、この一文は主人公の男性視点と考えて良いでしょう。目を閉じて、宇宙を想起させているんですかね。
う~ん、素敵素敵超素敵ですね。ロマンチックが止まりません。
「僕たちは同じ星座だと信じて」
この締めくくりです。
星座って、いくつもの星が集まって繋がって一つのモノを表している、アレですね。
星は何万年もの間、ずっとその場に存在し続けます。同じ星座を成す星同士であれば、いつまでも離れることなくそばにいられます。
つまり、「僕たちは同じ星座だと信じて」とは、「ずっと一緒にいられると信じて」という意味の言い換えですね。
これこれ、これが日本語の歌詞の美しいところだね。わかるわかる。
さて、ここで「鏤められた」という言葉選びの伏線が回収されます。
「鏤められた=散らしてはめ込まれた」とは、同じ星座を成す星の一つ、つまり、変わることのないポジションにはめ込まれるよという意味で使われていると考えました。
ただ散っただけでは「愛の闇」を彷徨ってしまうことになるけど、「鏤められる」ことで、一度は散っても、二人の心は同じ場所へ帰っていくんだよ、と愛を歌っているんですね。
このように、この歌は全体として「宇宙」をテーマに歌っています。
実はAメロの「月」のくだりから宇宙のことを歌っているんですね。
2番では、更に宇宙になぞらえて二人の愛の詞を展開させていきます。
では、後半戦でお会いしましょう。