Pretender/Official髭男dism 歌詞解釈勝手に 後半戦(2番~)
昨日、ひとり暮らしを始めてから初めて夕飯を食べませんでした。
「Pretender」の歌詞解釈後半戦です。余談はいいのでさっさと始めたいと思います。
注意事項として、僕は音楽に関しては目を見張るほどのど素人であることを、改めて念頭に置いて頂けるとありがたいです。
少しおさらいをすると、この歌は全体として「片思いの男性が主人公のラブストーリー」で、主人公は自分が相手の女性の運命の人ではないことを知っているという内容でしたね。
前半戦はこちらから読めます。別に見なくてもいいです。
勝手に解釈
本日は2番からです。
2番Aメロ、Bメロ、サビ、そしてラスサビへと続きます。
2番Aメロ
誰かが偉そうに 語る恋愛の論理
何一つとしてピンとこなくて
飛行機の窓から見下ろした 知らない街の夜景みたいだ
まず、「えらそうに」と「れんあいのろんり」で韻を踏んでいますね。これはお約束です。
本当の意味で相手の女性と結ばれないことを知っている主人公。
「誰か」とは、周りの友人だったり、テレビに出ている人間だったり、色々でしょう。
周りは「恋愛とはこういうものだ」と偉そうに持論を語るんでしょう。
確かに魅力的で理想的なその「論理」ですが、結ばれない立場にある主人公にとって、そんなものは綺麗事であり、何一つとしてピンときてないようですね。
ここで、それはさながら「飛行機の窓から見下ろした知らない街の夜景みたいだ」と直喩を用いていますね。
この直喩の意味を考えます。
重要なのは「飛行機の窓から見下ろしている」ということと、「街の夜景」ということ。そして、その街の夜景を主人公は「知らない」ということ。
周りが語る「恋愛の論理」は、理想的で魅力的なものばかりでしょう。そういう意味で、それは「街の夜景」のように綺麗で美しいということを表現しているのだと思います。
100万ドルの夜景とか言いますよね。街の夜景はとても綺麗です。
ですが、何一つピンとこないそれらの「論理」は、主人公にとっては関係ない・当てはまらないものばかりです。
だからそれらは、「飛行機の窓から」見下ろすくらい自分にとって遠くの存在であり、「知らない」存在であるということでしょう。
「誰かが偉そうに語る恋愛の論理」は、とっても魅力的で、まるで「街の夜景」のようだけど、自分にとってそれらは「飛行機の窓から」見ているように遠い存在で、「知らない(=ピンとこない)」論理なんだ、という意味でこの直喩が用いられていると考えました。
確かに、飛行機から見える夜景って綺麗ですけど、「ここどこだ?」ってなりますよね。
夜の飛行機に乗ったことがない方は、是非乗ってみると、この歌詞にピンと来ると思いますよ。
2番Bメロ
もっと違う設定で もっと違う関係で
出会える世界線 選べたらよかった
いたって純な心で 叶った恋を抱きしめて
「好きだ」とか無責任に言えたらいいな
そう願っても虚しいのさ
Bメロです。
前半部分は1番と同じなので省略したいと思います。
1番と同じ歌詞を2番にも持ってくるあたり、重要なセンテンスであることが窺えますね。
後半部分。
「いたって純な心で 叶った恋を抱きしめて」
ここは、違う世界線でこういられたらいいなという願望を歌っている部分でしょう。
何も難しいことは考えず、ただ相手が好きなだけだという「純な心で」、「叶った恋(=相思相愛=お互いが運命の人である状態?)を抱きしめて」いたいなという主人公の切なる願い。
誰もが思い描く理想の恋がしたいということですかね。
「「好きだ」とか無責任に言えたらいいな」
1番の歌詞に「愛を伝えられたらいいな」とありました。2番の同じ箇所にも似たような表現としてこの歌詞があてられていますね。
「」は実際に口にする言葉だとすると、違う世界線では相手の女性に「好きだ」と思いを伝えたいんでしょう。
「無責任に」とは、何も考えずに、純粋な心で、という意味もあるでしょう。
責任って、本当に邪魔ですよね。分かる分かる。人間は責任に縛られている節があると思います。これは余談です。
今いるこの世界線で、主人公は相手の女性に思いを真っ直ぐ伝えられていないのでしょう。
「そう願っても虚しいのさ」
そんな夢物語を語っても、残るのは虚しさだけです。
2番サビ
グッバイ
繋いだ手の向こうにエンドライン
引き伸ばすたびに 疼きだす未来には
君はいない その事実にCry…
そりゃ苦しいよな
サビです。1番同様に切ないサビとなっております。
「繋いだ手の向こうにエンドライン」「引き伸ばすたびに 疼きだす未来」
相手の女性とデートでもしているんでしょうか。
手を繋いで歩いているときでも、主人公には「終わり」が見えているんでしょう。
エンドラインって、球技系のコートの端っこの線のことですよね。意味合いとしては同じで、「終わりを示す線」ってことでいいと思います。
相手の女性と離れがたい主人公は、その終わりをできるだけ「引き伸ばす」ことしかできません。
しかし、ダラダラと引き伸ばしていると、その未来・行く末は疼きだします。つまり、このまま引き伸ばしたままだと、よくない未来が待っているという意味でしょう。
「君はいない」
よくない未来とは、相手の女性がいない未来。
「その事実にCry…」
主人公はその事実に、泣いていますね。本当に泣いているかは分かりませんが、この「Cry」は、1番同様に「クライやいやいやいや」と語呂をよくするための言葉選びだと思うので、本当に涙を流しているというより、悲しくてしょうがないという意味の歌詞でしょう。
歌詞部分では省略されていますが、藤原さんは毎回「クライやいやいやいや」と歌い上げますね。
もしかすると「Cry 嫌 嫌 嫌」的な意味合いも含まれてるのかもしれません。
「そりゃ苦しいよな」
自分に言い聞かせているようです。
君の運命の人は僕じゃないことも知っているけど、やっぱり苦しいものは苦しいのでしょう。
切ないけど次へいきます。いよいよラストです。
ラスサビ
グッバイ
君の運命の人は僕じゃない
辛いけど否めない でも離れがたいのさ
その髪に触れただけで 痛いや いやでも
甘いな いやいや
グッバイ
それじゃ僕にとって君は何?
答えは分からない 分かりたくもないのさ
たった一つ 確かなことがあるとするのならば
「君は綺麗だ」
それもこれもロマンスの定めなら 悪くないよな
永遠も約束もないけれど
「とても綺麗だ」
3分の2くらいは1番と同じ歌詞です。ラスト3行の解釈を行っていきましょう。
「それもこれもロマンスの定めなら 悪くないよな」
ここは強がっている心情のイメージを想起させます。もちろん個人的な見解ではありますが。
「君とのロマンスは人生柄続きはしない」けど、それ自体が「ロマンスの定め」なら、それも「悪くはないよな」と歌っています。
直前で「そりゃ苦しいよな」と歌っているからこそ、この強がりが強調されている気がします。男は強がるんですね。
「永遠も約束もないけれど」
君とは「永遠」に結ばれることもなければ、「約束」された未来もないけれど、という意味でしょうか。
要は、「君の運命の人は僕じゃない」という意味の言い換えでしょうね。文字数を合わせるために表現を変えたのかもしれません。
「「とても綺麗だ」」
結ばれないことが分かって、それも悪くはないと強がって、だけどやっぱり苦しいと歌った最後に、
それでも、「あなたは綺麗ですよ」と、主人公が唯一本音で口にできる言葉で歌を締めくくっています。
「とても綺麗だ」のロングトーンのあとのピアノのソロが、切なさをにじみ出していますね。
まとめ
「Pretender」、如何だったでしょうか。
僕も自分なりに解釈がしっかりできたんじゃないかと思います。皆さんには皆さんなりの解釈がおありでしょうけどね。
改めて記事にしていると、この歌の良さが何となく分かります。
さすが今一番聴かれている曲なだけありますね。
Official髭男dismの今後に期待したいです。
今後も気が向いたら勝手に歌詞解釈をしたいと考えています。知っている曲があったら読んでいただけると、僕はとっても喜びます。
では、次はあの歌でお会いしましょう。