むろくんこそが、素敵でワガママ

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「読む」以外のことは何も考えないでください。

I LOVE…/Official髭男dism 歌詞解釈勝手に【Pretender超え】

 

 

 今回は髭dismの最新曲、『I LOVE…』でございます。

 

 

 

 確か今日の0時に先行配信が開始しました。発売は2月中頃だったかと思います。

 一度ラジオで流れたものを俺は何度か聴いていました。そして今回、先行配信ということで、AppleMusicで聴いていました。

 

 

 

 

 超とれたて新鮮の歌詞解釈となります。たまには最新曲を光の速度で解釈してみるのもいいかな…と。

 ただ、先行配信だからか、AppleMusicだとまだ歌詞が表示されないんですね。AppleMusicの歌詞機能は結構誤字脱字があるのでそもそもあんまり信用もしていないのですが…。

 何はともあれ、正式な歌詞がまだ分かりません。

 なので、もしかすると歌詞が一部誤っていたりする可能性もあるかもしれません。漢字表記なのかひらがな表記なのかカタカナ表記なのかもいまいち分かりませんし…

 そのあたりはどうかご了承ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全体として

 

 
 僕が見つめる 景色のその中に
 君が入ってから 変わり果てた世界は
 いつも そつなく こなした日々の真ん中
 不思議な引力に逆らえず 崩れてく
  
 I LOVE… なんて
 言いかけてはやめて
 I LOVE… I LOVE…
 何度も
 
 高まる愛の中 変わる心情の中
 燦然と輝く姿は
 まるで水槽の中に飛び込んで
 溶けた絵の具みたいな イレギュラー
 
 一人じゃ 何一つ 気付けなかっただろう
 こんなに鮮やかな色彩に
 普通のことだと とぼける君に
 言いかけた I LOVE… 
 その続きを贈らせて
 
 見えないものを見て笑う 君のことを
 分かれない僕がいる
 美しすぎて 目がくらんでしまう
 今も劣等感に縛られて生きている
 
 I LOVE… I LOVE…
 不格好な結び目
 I LOVE… I LOVE…
 手探りで見つけて
 I LOVE… Your LOVE
 ほどいて 絡まって
 僕は繰り返してる 何度も
 
 レプリカばかりが飾られた銀河
 カーテンで作られた暗闇
 嘆く人もいない ねずみ色の街の中で
 I LOVE… その証を抱きしめて
 
 喜びも 悲しみも 
 句読点のない想いも
 完全に分かち合うより
 曖昧に悩みながらも
 認め合えたなら
 
 重なる愛の中 濁った感情の中
 瞬きの僅かその合間に
 君がくれたプレゼントは
 このやけに 優しい世界だ
 イレギュラー
 
 一人じゃ 何一つ 気付けなかっただろう
 こんなに大切な光に
 普通のことだと とぼける君に 
 言いかけた I LOVE… 
 その続きを贈らせて
 
 受け取り合う僕ら
 名前もない夜が 更けていく
 
 

 

 

 全体として、やっぱり重要なキーワードは、「I LOVE…」と「イレギュラー」ですかね。

 

  あとは、この歌の歌詞には所々に「色」に関連する言葉が出てきます。後ほど一つずつ触れていきますが、注目です。

 

 

 時系列というか、気持ちの変化や関係性の経過なども分かりやすく順番になっているので、そういう意味では解釈がしやすかったです。

 

 

 ただ、『Pretender』や『ビンテージ』に比べると、少し難易度高めだったかも?

 

 

 

 

 

 

 

 

1番Aメロ

 

 

 

 僕が見つめる 景色のその中に

 君が入ってから 変わり果てた世界は

 いつも そつなく こなした日々の真ん中

 不思議な引力に逆らえず 崩れてく

  

 

 

 

 

 はい。

 「僕が見つめる 景色のその中に 君が入ってから 変わり果てた世界は」

 

 

 『ビンテージ』や『まちがいさがし』と続き、また似たようなニュアンスの歌詞が登場します。

 

 「僕が見つめる景色」とは、主人公が生きている上で見る光景のことで、「その中に 君が入ってから」とは、君と出会ってから、という意味でしょう。

 

 

 

 

 

 「変わり果てた世界は」

 

 前回の「まちがいさがし」でも「変わり果てる」という言葉が使われていました。人気アーティスト御用達の言い回しです。「変わる」という動詞に「果てる」を組み込むことで、少しの変化ではなく、180度変わったかのようなニュアンスを出すことが出来ます。

 

 

 

 

 ここまでは何の変哲も無い歌詞ですが、髭dismの最新曲はここから始まります。

 というのも、この歌は全体的に「変わり果てた後の世界」を語っているような気がするんですね。

 

 いつもであれば「今まで人生しょうもなかったけど、君が変えてくれたんだよ」で終わっていた歌詞ですが、今回は「君が来てから変わった」ことから歌が始まるという仕組みになっています。

 

 

 

 段階としては、いつもより一つ先を行っている感じです。髭dismなりの真新しさを垣間見ることが出来そうです。

 

 

 

 

 

 「いつも そつなく こなした日々の真ん中 不思議な引力に 逆らえず崩れてく」

 

 

 「いつもそつなくこなした日々」とは、主人公の人生の全てを指しています。その「真ん中」に、君と過ごす日々が位置してるイメージですね。

 

 「不思議な引力に 逆らえず崩れてく」。

 「真ん中」にあるということは、引力を生み出しているということを意味します。例えば地球も、中心からは引力が発生しているらしいです。

 つまりこの歌詞は、「どんな日々を過ごしても、君と過ごす時間の力が強すぎて、僕の人生の中心になってしまう」ってことですね。

 

 

 「不思議な引力に」とありますから、君の影響力とか魅力とか、そういうなんだか分からないけど不思議なパワーに惹き付けられてしまうというニュアンスを感じます。

 

 「逆らえず崩れてく」。

 逆らおうと思っても逆らえない、君の力が強すぎて、君との時間は絶対に中心を陣取ってしまう、ということでしょう。

 「崩れてく」とは、恐らくそれまで「そつなくこなした日々」が崩れてしまうということでしょう。

 

 

 

 

 「あんた、何者なん?」みたいなことを歌っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1番Bメロ 

 

 

 I LOVE… なんて

 言いかけてはやめて

 I LOVE… I LOVE…

 何度も

 

 

 

 

 タイトルを回収しています。

 この「I LOVE…」の部分にかぎ括弧が付くかどうかも分からないです。ただ、「言いかけてはやめて」と歌っているので、実際に口に出して言っている言葉なのでしょう。

 

 

 なぜかは分かりませんが、主人公は君に対して「I LOVE…」と何度も何度も言いかけてはやめてを繰り返しています。

 

 

 その理由はこの先で明らかになるのでしょうか…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1番サビ

 

 

 

 高まる愛の中 変わる心情の中

 燦然と輝く姿は

 まるで水槽の中に飛び込んで

 溶けた絵の具みたいな イレギュラー

 

 

 

 

 

 

 「高まる愛の中」。

 「I LOVE…」の後がはっきりと言い切れない回数が積み重なるほど、君への愛は高まっていきます。

 

 「変わる心情の中」。

 その不思議な魅力をひしひしと感じるたびに、もどかしさだったり、いじらしさだったりが絶えず、様々な感情は内側でひしめき合っています。

 

 

 

 「燦然と輝く姿は」。

 君の姿のことでしょう。愛は高まり、心情はめくるめく変わっていくけど、そんな中で君だけは「燦然と輝いて」います。「燦然と」という言葉からも分かりますが、それだけ君はハッキリと鮮やかに輝いて見えるということでしょう。

 

 

 

 

 「まるで水槽の中に飛び込んで 溶けた絵の具みたいな イレギュラー」。

 

 面白い歌詞だなと思いました。

 そんな君の姿を、ここで突然「イレギュラー」と表現しています。イレギュラーとは、「不規則」みたいな意味がありますね。どっちにどう転ぶか分からない、予測もつかないみたいなニュアンスですね。

 

 

 そのイレギュラー加減を、「まるで水槽の中に飛び込んで 溶けた絵の具みたいな」と喩えています。

 小学生の頃に絵の具で絵を描いたりしたことが誰しもあるでしょう。なので、この喩えはよく分かります。綺麗な水に筆を入れると、絵の具が溶けて透明な水を不規則に汚していきますよね。アイスコーヒーや紅茶にミルクを入れたりするときも、似たような現象が起きます。

 

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 CDのジャケットに、その絵の具の様子が描かれてます。これを見ると一目瞭然ですね。

 確かに絵の具の広がりはメチャクチャで、規則性は一切見受けられません。

 

 

 いずれにしても、君の「イレギュラー」な感じは、「水に溶ける絵の具」みたいに不規則で予測がつかない、ということを歌っているということですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一人じゃ 何一つ 気付けなかっただろう

 こんなに鮮やかな色彩に

 普通のことだと とぼける君に

 言いかけた I LOVE… 

 その続きを贈らせて

 

 

 

 

 「一人じゃ 何一つ 気付けなかっただろう こんなに鮮やかな色彩に」

 

 

 君と出会って、この世界がこんなに鮮やかであることに気付いた、というニュアンスであることは一目見れば分かるでしょう。

 

 「絵の具」から「色彩」を連想させたのでしょうね。

 『ビンテージ』の歌詞にも「人生が絵画だったならどうだろう」という箇所があります。もしかすると、何らかの関連性があるのかもしれませんね。

 

 

 

 

 「普通のことだと とぼける君に 言いかけた I LOVE… その続きを贈らせて」

 

 

 

 例えば主人公が、「この世界はこんなに鮮やかだったんだね」と口にすると、「君」は「別に普通じゃない?」と返してきます。

 

 そんな感じですかね。「君」にとってこんなに鮮やかな世界は普通なんですね。ただ、「とぼける君に」とあるので、もしかすると「君」も鮮やかな世界に感銘を受けているのかもしれません。相手は相手で、主人公に色づけられた世界に感動しているようなニュアンスを深読みできます。

 

 

 

 「言いかけた I LOVE… その続きを贈らせて」

 

 

 ダメです、まだ言えないみたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

2番Aメロ

 

 

 

 見えないものを見て笑う 君のことを

 分かれない僕がいる

 美しすぎて 目がくらんでしまう

 今も劣等感に縛られて生きている

 

 

 

 

 「見えないものを見て笑う 君のことを 分かれない僕がいる」

 

 

 

 君には見えて、僕には「見えないもの」があるようですね。

 君はよく笑うけど、どうしてそんなに笑っていられるのか、「分かれない僕がいる」。

 

 「君」には何が見えているんだい?ってことですね。「君」にとっては本当にこの世界は素敵に映っていますが、「僕」はまだその全貌が分からずにいます。

 

 

 

 

 「美しすぎて 目がくらんでしまう」。

 これは「君」のことを指している可能性もありますが、俺は主人公が「世界」を指して言っているんじゃないかなと解釈しました。あるいは、どちらも。

 

 

 「目がくらんでしまう」とは、「僕」にとって「君」あるいはこの「世界」は、あまりに立派すぎて不釣り合いだ、というニュアンスでしょう。

 主人公はそれに、「今も」劣等感を感じているようです。

 

 

 君も世界も美しすぎる。それに比べて「僕」は…

 分不相応なこの世界に、「僕」は相応しくないと、ネガティブシンキングに没頭しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

2番Bメロ

 

 

 I LOVE… I LOVE…

 不格好な結び目

 I LOVE… I LOVE…

 手探りで見つけて

 I LOVE… Your LOVE

 ほどいて 絡まって

 僕は繰り返してる 何度も

 

 

 

 

 

 また解釈が分かれそうなパートが来ましたね。

 とりあえず「I LOVE…」の部分を抜いて考えてみました。

 

 

 「不格好な結び目 手探りで探して ほどいて 絡まって 僕は繰り返してる 何度も」。

 

 「不格好な結び目」というのは、恐らく「君」と「僕」の関係を言っているのでしょう。恋人同士なのか、友人同士なのか、家族なのか、ペットなのか、その辺は分かりません。

 「君」と「僕」は今こうして同じ世界で共に関係を築いているけど、「君」と「僕」は不釣り合いだから、そういう分不相応な関係性を「不格好な結び目」と歌っているんだと思います。一応結ばれてるけど、とっても不格好なんですね。

 

 

 「僕」は、何度もその結び目を手探りで見つけては、ほどき、絡まって、を繰り返しています。

 「手探りで」なので、その結び目がどこにあるのかもよく分かっていない状態です。「君」と「僕」は、どういうところで繋がっているのか、分かっていないということです。

 「ほどいて」とは、「僕」は「君」には不釣り合いだから、何度も関係を解消しようとしているようなニュアンスでしょうか。

 「絡まって」は、何度ほどいても、その二本の糸は離れずに絡まってしまいます。離れたくても離れられない…というニュアンスでしょうかね。

 

 そんなことを何度も繰り返しています。

 

 

 

 

 ここで、「I LOVE…」の部分に戻ると、この「不格好な結び目」の部分が少し分かりやすくなります。

 つまり、主人公は葛藤しているんですね。君のことが分からない。この世界の美しさが今ひとつ分からない。

 

 だけど「君」のことは大好きだから、「I LOVE YOU」と伝えたい、でも、言えずにいる。「不格好な結び目」をほどいてしまいたい、でも、ほどけずにいる。

 

 

 この葛藤を、「I LOVE…」というコーラス部分で緻密に表現しているんですね。葛藤の二重表現とでも呼びましょうか。より葛藤してる感が出てる繊細なパートだと思います。すごい表現力です。

 

 

 

 更に、この「I LOVE…」のコーラス部分に、「Your LOVE」が一つだけついてきます。

 この部分が葛藤だとすると、「Your LOVE」に対する葛藤。つまり、「君は僕のことをどう思っているの?」のニュアンスをこの「Your LOVE」で表現しようとしているんじゃないかな、と俺は考えました。

 

 このさりげなさが、藤原聡の良いところでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

2番サビ

 

 

 

 レプリカばかりが飾られた銀河

 カーテンで作られた暗闇

 嘆く人もいない ねずみ色の街の中で

 I LOVE… その証を抱きしめて

 

 

 

 

 

 ここが一番難しい。

 

 

 「レプリカばかりが飾られた銀河」。

 「カーテンで作られた暗闇」。

 「ねずみ色の街」

 

 この「銀河」と「暗闇」と「ねずみ色の街」は同じようなものを指していると考えます。

 どれも「黒」とか「暗い」を連想させますね。

 

 

 「銀河」とは平たく言ってしまえば宇宙です。宇宙はとってもキレイですが、それは星が絶えず輝いているからです。ここでの「銀河」には「レプリカばかりが飾られ」ています。つまり、一見美しく壮大だけど、星々はレプリカだから輝きは偽物だということです。

 

 「カーテンで作られた暗闇」は未だに解釈に悩んでいます。最初は、部屋に閉じこもって窓から街の景色を眺めている様子を思い浮かべました。そうすると次の「ねずみ色の街」に繋がるような気がしたのですが、釈然としません。

 ここの解釈は今回はお預けで…。

 

 

 「嘆く人もいない ねずみ色の街の中で」。

 「ねずみ色」、要は「グレー」、つまり、「色がない」ってことです。この歌は「絵の具」とか「色彩」というように、全体的に「色」にまつわるワードが至る所にちりばめられています。

 「嘆く人もいない」とは、「悲しみの色すらない」というようなニュアンスでしょうか。

 

 要は、「レプリカだらけで輝いていない銀河」や「カーテンで作られた真っ暗な世界」や「色彩のない街」などは、すべて「主人公にとっての世界」を表しているんだと思います。

 

 

 

 やっぱり、主人公はこの世界が美しいとは思えないのかもしれません。

 

 

 

 

 「I LOVE… その証を抱きしめて」。

 

 

 そんな色のない世界で、主人公は尚も「I LOVE…」と言いかけています。

 

 「その証を抱きしめて」。

 「その証」とは何を指しているのでしょう。これは本当に色々な解釈があると思います。

 

 例えば、「君自身」。「抱きしめて」は、そのまま抱きしめるという意味。「I LOVE…」の続きは言えないけど、とりあえず抱きしめた…的な。

 例えば、「愛」。「愛」というと定義も存在も曖昧ですけどね。

 

 本当にここは色々な解釈があっていいと思います。正解はもちろんありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

Cメロ

 

 

 

 喜びも 悲しみも 

 句読点のない想いも

 完全に分かち合うより

 曖昧に悩みながらも

 認め合えたなら

 

 

 

 

 

 

 実は髭dismの楽曲でCメロが存在する曲ってそんなに多くない気がする。

 

 

 

 このCメロを機に、曲は一気に盛り上がりを見せると同時に、歌詞自体の毛色も変わっていきます。

 

 

 

 「喜びも 悲しみも 句読点のない想いも」。

 「句読点のない想いも」とは、「I LOVE…」の部分を歌っているのでしょう。「…」の部分がいわゆる句読点ですね。

 要は、「句読点のない想い」とは「正直で真っ直ぐな想い」ですね。「言い淀んだり、濁ったりしない言葉」、ここでは「I LOVE YOU」のことでしょう。

 

 

 

 「完全に分かち合うより 曖昧に悩みながらも 認め合えたなら」。

 

 「完全に」と「曖昧に」は対極の言葉ですね。

 「君」への想い、あるいは「君」からの想い、それら全てを「完全に分かち合う」ことは難しい。

 

 でも、これから先の人生を共にする中で、「曖昧に悩みながらも 認め合えたなら」、こんなに素晴らしいことはないでしょう!ということです。

 

 

 「分かち合う」より「認め合う」。良い歌詞です。

 「分かち合う」とは、お互いの気持ちを、共有することです。ですが、言葉で言うより難しいです、分かち合うことは。

 だからせめて認め合いましょうと歌ってます。

 「認め合う」とは、お互いの気持ちを肯定し、理解しようすることです。

 

 

 本当に微妙なニュアンスの違いです。殆ど同じ意味のようですが、「分かち合う」と「認め合う」という二つの違う言葉がある以上、意味はやはり違います。

 この微妙な違いを説明することが上手く出来なくて俺自身非常に悔しいです。

 少しでも伝わってくれると、むろくん・藤原共々嬉しい限りです。

 

 

 

 

 

 

 

 

大サビ

 

 

 

 重なる愛の中 濁った感情の中

 瞬きの僅かその合間に

 君がくれたプレゼントは

 このやけに 優しい世界だ

 イレギュラー

 

 

 

 

 

 「重なる愛の中」は、1番の「高まる愛の中」と対比していますね。高まるばかりの主人公の一方的とも思える愛でしたが、「認め合えた」時、二人の愛は一つに「重なり」ます。

 

 「濁った感情の中」。

 Cメロにあるような「喜び」や「悲しみ」の感情。それらを「認め合えた」時、それらの感情は交じり合います。

 絵の具の色が混じると、水がものすごく濁りますよね。小学生の頃に経験があると思います。

 たぶん、そういうことを言っているんじゃないかなと思いました。二人の「感情」が一つに混じり合っている感じですかね。

 

 

 「瞬きの僅かその合間に」。

 一瞬のことを歌っています。「認め合えた瞬間から」というニュアンスでしょう。

 

 

 

 パッと目を開けると、「やけに優しい世界」が広がっています。

 「やけに」という3文字も素敵ですね。「優しい」のが不思議なくらいだ、というニュアンスを感じ取りました。

 

 え?こんな優しかったの?って感じですね。こんなに優しいのになんで今まで気付けなかったの!?みたいなニュアンスがこの「やけに」には含まれています。

 

 

 

 

 

 「イレギュラー」。

 

 愛とは、本当に不規則で、どう転ぶか分かりません。

 「やけに」のニュアンスにもあるように、まさかこんなに優しかったなんて、本当に分からないものだ…という意味で「イレギュラー」という言葉が使われています。

 

 

 「君」も「世界」も、不規則で「イレギュラー」。

 

 

 

 

 

 あと、今まで「美しい」とか「鮮やか」と表現されていた世界が、最後は「優しい」と表現されているのも良いですね。

 

 「分かち合う」→「認め合う」

 

 と移行した直後、

 

 「美しい・鮮やか」→「優しい」

 

 と移行しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一人じゃ 何一つ 気付けなかっただろう

 こんなに大切な光に

 普通のことだと とぼける君に 

 言いかけた I LOVE… 

 その続きを贈らせて

 

 

 

 

 

 1番では「こんなに鮮やかな色彩に」だった部分が、「こんなに大切な光に」と変わっています。

 これは「美しい」と表現されていた「世界」が、「優しい」と表現されるように変わったのと同じ感じです。

 

 そして、2番サビの「レプリカばかりが飾られた銀河」や「カーテンで作られた暗闇」も、「こんなに大切な光に」気付くと明るく照らされますね。

 

 

 それを気付かせてくれたのは、「君」と出会えたから。

 

 

 

 

 「君」は依然として「普通のことだと とぼける」んですね。

 

 

 

 

 主人公はもう一度、大切なことに気付かせてくれた「君」に「I LOVE…」の「続きを贈らせて」と歌います。

 

 

 

 ちなみに、正式な歌詞が出ていないので分かりませんが、俺は「おくらせて」の部分に「贈らせて」という漢字を当てました。

 

 というのも、大サビ前半で、「君がくれたプレゼント」とあります。「優しい世界・大切な光」という「プレゼント」を「贈ってくれた」という部分に呼応する形で、今度はお返しに「I LOVE…」の「続きを贈らせて」という歌詞を当てていると考えると、「贈」という漢字が妥当かな、と判断しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 受け取り合う僕ら

 名前もない夜が 更けていく

 

 

 

 

 

 

 「受け取り合う」とは、お互いのプレゼントを、ということでしょうかね。

 「君」からの「優しい世界・大切な光」と、僕からの「I LOVE…の続き」をお互い受け取り合ったということでしょうね。

 この時、お互いの「喜び」や「悲しみ」や「句読点のない想い」を「認め合えた」ということにも繋がっているんだと思います。

 

 主人公は最後の最後で、「I LOVE…」の続きが言えたってことですね。

 

 凡人であれば「I LOVE YOU」というワードを安易に持って来てしまいそうですが、藤原聡は「受け取り合う僕ら」と表現しています。流石ですね。

 

 

 

 

 「名前もない夜が 更けていく」

 

 「夜が更ける」とは、真夜中に近づいていくということですね。

 

 

 

 このパートは、「時間の経過」を表現しているんじゃないかと考えました。。

 お互いが「認め合い」、「受け取り合った」時、初めて「僕」の世界が動き出したんだ…的な?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に

 

 

 

 如何でしたでしょうか。

 今までにないくらい取り急ぎで解釈をしてみました。おかげで解釈不足なところが少しありましたが、ご了承ください。

 

 

 

 個人的には、『Pretender』より完成度が高いと思うし、『Pretender』より好きです。

 

 

 

 

 確かドラマの主題歌だったと思うんですが、ドラマを見る気は一切ありません。